1920(大正9)年5月、「キリンビール」の総代理店・明治屋は空を飛ぶ飛行機からビラを撒くという、ユニークな宣伝活動を行った。
この頃、アドバルーンや夜間のネオン広告など、新しい広告メディアが次々と登場していた。この明治屋の「ビラまき」も新しい試みであったが、まだ飛行機そのものが珍しかった時代、人々の注目を集めたことは間違いなさそうだ。ちょうど同じ頃、飛行機の翼に商品名・企業名を入れて低空を飛び回るという広告も登場するなど、飛行機は新しい時代の広告手段としても大きな役割を果たしていったのである。