酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史 酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史

コラム

1943年

酒類の選択制配給

1943(昭和18)年2月、政府は酒類全体の絶対量不足に対応するため、酒類の配給について、各家庭などが好みによって酒の種類を選べる選択制を導入した。

これは、酒類の配給を受ける際に、消費者が清酒ならびに合成清酒、焼酎、ビールの3種類から自分の好きなものを選べるというもの。それぞれの酒を飲まない家庭に配給する無駄をなくし、酒類の不足を緩和しようというわけである。割合は、清酒ならびに合成清酒1升に対し、焼酎は8合、ビールは大びん5本の配給を受けることができる、というものだった。

この後、この「選択」の範囲はさらに広げられ、みりんや雑酒、果実酒などにも適用されることになった。さらに、家庭用の配給については、酒をよく飲む「強飲者」、それほど飲まない「弱飲者」、まったく飲まない「非飲者」などに区別して配給を行う「差等配給」の実施も考慮するよう、大蔵省から隣組などへの要望も伝えられたという。

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