1965(昭和40)年3月、缶切りのいらないプルトップ缶ビールが発売された。
それまで日本で販売されていた缶ビールは、専用の缶切りで穴を開けて飲むタイプで、その煩わしさが缶ビール普及の妨げの一つになっているともいわれていた。そこで、1963(昭和38)年にアメリカでプルトップ缶が発明されると、日本のビール各社はこぞってその導入に踏み切ったのである。手で簡単に開けられるという手軽さは、缶ビールの人気を高めることにつながった。
この頃のプルトップ缶は、飲み口とツマミが垂直になっており、ツマミ部分も持ちづらいつくりであったが、2年後の1967(昭和42)年には、飲み口とツマミが一直線になり、ツマミがリング状になったリングプル缶が登場している。