女性解放運動の先駆者として
平塚らいてう(日本近代文学館 蔵)
『青鞜』制作メンバーとビールで息抜き
この『青鞜』の編集・制作に携わったのは、らいてうをはじめ全員が女性であった。『青鞜』創刊号の表紙(日本近代文学館 蔵)
女性も飲酒を楽しめるようになった戦後社会
しかし、この女性誌に向けられた世間の視線は、決して温かいものばかりではなかった。女性解放を訴える内容のみならず、前述のような外出先での飲酒など、メンバーの私生活までもがスキャンダラスに報じられ、ジャーナリズムの攻撃の的となっていた。また、文部省からも「良妻賢母の理念にそぐわない」と目をつけられ、幾度かの発禁処分を繰り返したのち、1916(大正5)年に『青鞜』は無期休刊となってしまう。しかし、らいてうの運動はその後も続き、日本初の女性運動団体「新婦人協会」の結成に尽力したほか、第二次世界大戦後には女性を中心とした反戦・平和運動も行う。おすすめ記事
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