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テーマ別解説

日本人のビールの好み

(6)さらなる多様化と今後のビール業界
多様化の傾向は1994年の酒税法改正でますます顕著になる。法改正直後には全国に中小のビール醸造所が誕生し、地ビールブームが起きた。地ビール会社はダークエール、ヴァイツェン、ケルシュなど大手ビール会社があまり生産してこなかったタイプのビールを醸造した。

また、1990年代以降は価格の安い発泡酒が人気を集める一方で、高級感のあるプレミアムビールの種類も増えた。2000年代になると「プレミアムビール」という呼称も定着し、コンビニエンスストアでも多くのプレミアムビールを扱うようになった。

キリンビールが2006年に行ったプレミアムビールに関する調査では、プレミアムビールを飲むようになったのは「1年以内」と答えた人が39.7%、「1〜2年前」が28.9%、「3〜4年前」が12.8%であった。約8割の回答者が2000年代になってプレミアムビールを飲み始めたという結果であった。

ここ四半世紀の間に日本人はライトなビールや高級ビール、輸入ビール、地ビールと、さまざまなビールを味わっている。それは人々のライフスタイルの多様化と歩調を合わせるかのようである。

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