(6)ディスカウントストア、コンビニエンスストアの成長とニーズの多様化
酒販売にはさまざまな法規制がかけられていたが、1989(平成元)年の「酒類販売業免許等取扱要領」改正により、酒類を安く販売するディスカウントストア、スーパーマーケットが登場した。
ディスカウントストアは1991(平成3)年には全国で400店以上となり、翌1992(平成4)年には800店以上と急激に数を伸ばし、数年で1,000店を突破した。これらの店は駐車場を持つところも多く、週末に車でディスカウントストアや大型スーパーマーケットに行き、ビールをケースで買う人々の姿が多く見られるようになった。
コンビニエンスストアは、はじめ酒類を扱う店舗は限られていたが、規制緩和によって酒類取扱いの申請が提出できるようになり、1990年代から酒類を扱う店舗数を伸ばしていった。コンビニエンスストアの普及により、人々は時間の制限を受けることなく、それぞれのライフスタイルに合わせて、ビールなどを買うことができるようになった。
また、2000(平成12)年頃からのインターネットサービスの拡大により、ウェブサイト内のショップで酒を購入することも可能となった。現在では、国産ビールや発泡酒、新ジャンル商品はもちろん、地ビールや輸入ビールも手軽に購入できるようになっている。