戦後、
女性によるビールの飲用が増え、消費量を急増させる大きな要因の1つとなった。
1955(昭和30)年4月24日付の『朝日新聞』には「女もふえる“ビール党”」の文字が見え、翌1956(昭和31)年の記事には「ビアホールの客五人のうち一人は女性になり」とある(『朝日新聞』同年6月7日付)。
戦前は、ビアホールなどに出かけてビールを飲む女性はごくわずかだった。ところが1956(昭和31)年に行われた意識調査では「女性も飲んでよいか、女性は飲まない方がよいか」という質問に対して、半分以上が「飲んでもよい」と回答し、特に都市部では70%が賛成している。
1960年代後半にはさらに「最近は特別人目を引くほどのこともなく、ビアホールの女性だけのグループが当たり前になってきた」(『読売新聞』1968年6月4日付)という記事も見られるようになった。