(2)自販機やディスカウントなどでの購入が増加
かつて、食料品とくに酒類の購入方法は御用聞きによる宅配が多かったが、共働きの家庭が増えてくると、宅配はかえって不便となった。また、自分のライフスタイルに合わせて好きな商品を必要な分だけ購入したいという人も増えていた。その結果、店頭や自動販売機でビールを購入する機会が増えていった。
特に、自動販売機は1970(昭和45)年頃から、販売側の人手不足もあって急速に普及していった。また1989(平成元)年の「酒類販売業免許等取扱要領」の改正により、大規模小売店舗による酒類販売への道が開かれた。一般小売店舗の免許基準は世帯基準から人口基準に変更され、これにより都市部の免許枠が拡大された。また、人口30万人以上の都市の主要駅から500m以内の商業地域における規制が50m以内に緩和され、酒のディスカウントショップやコンビニエンスストアなど、ビールをはじめとする酒類を扱う店が増えていった。